ヘアーターニケット症候群について教えて

髪の毛などで止血され、患部が壊死することもある

「ヘアーターニケット」とは、英語で「髪の止血帯」を意味します。髪の毛や糸が、指や生殖器等、身体の一部分に強く巻き付く状態を指します。これにより、巻き付かれた部位に痛みと腫れが生じます。最悪の場合、血流不足のため患部が壊死する恐れがあるものです。
この症状は痛みなどを自ら訴えることが難しい乳児に多く見られますが、生殖器に陰毛がからむ等、成人での症例もあります。
添い寝していた際に保護者の長い髪の毛が子どもの身体に巻き付いてしまったり、何でも触りたがる乳児の手指に落ちていた糸くずや髪の毛が偶発的に巻き付いてしまうこともあります。

絡みついていたらピンセット等でとり、とれなければ受診しよう

• 保護者の長い髪の毛は束ねて乳幼児と接しましょう。就寝中に保護者の髪が子どもの首に巻きつくこともあるので気をつけましょう。
• 乳児を遊ばせたり、はいはいさせたりする時には、床に糸くずや髪の毛が落ちていないか確認しましょう。
• 乳児の足指に靴下の糸くずが絡んでしまった事例もあるので、靴下をはかせる際には糸くずがでていないか確認しましょう。
• どんなにあやしても泣き止まない場合は、どこかでなにかが身体に絡みついていないか、服を脱がせて全身を観察しましょう。
• もし、身体に髪の毛や糸くずが絡みついていたら、焦らず落ち着いてピンセット等でとってあげましょう。なかなか取れなかったり、腫れ等の気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。