子どもが言うことを聞いてくれず、つい、しつけのつもりで怒鳴ったり、叩きそうになったりしてしまいます。どのように子どもとかかわればいいですか。
子どもを怒鳴ったり、叩きそうになってしまう
子どもの育ちにとって、怒鳴る・叩くは逆効果
子育てをしていると、子どもが言うことを聞いてくれず、イライラすることは誰にでもあります。つい、怒鳴ったり叩きそうになったりしてしまうこともありますよね。
一見、体罰や暴言には効果があるように見えますが、恐怖により子どもをコントロールしているだけで、子どもはなぜ叱られたのかを理解できていないこともあります。
また、体罰や暴言は、子どもの脳の発達に深刻な影響を及ぼします。親は「愛の鞭」のつもりだったとしても、子どもには見えない大きなダメージを与える可能性があります。子どもの育ちにとって、怒鳴ったり叩いたりすることは逆効果です。
ひとりでがんばりすぎず、一呼吸おいて
次のことを心がけながら、子どもを健やかに育みましょう。
- 子育てに体罰や暴言を使わない
まずは、親が怒鳴ったり叩いたりしないと心に決めましょう。親に恐怖心をもつと、子どもが心配事を打ち明けられなくなります。 - 爆発寸前のイライラをクールダウン
イライラが爆発する前に、クールダウンするための自分なりの方法を見つけておきましょう。(例:深呼吸する、数を数える、窓を開けて風にあたる、トイレで一呼吸する等) - 親自身がSOSを出そう
育児の負担を一人で抱え込まず、家族に分担してもらったり、さまざまな支援サービスの利用を検討したりしましょう。 - 子どもの気持ちと行動を分けて考え、育ちを応援
子どもの「イヤ」は自我の芽生えであり、成長のあかしでもあります。子どもの言い分を気長に聞きましょう。「わがままな子になると困る」という想いから、親は指示的に対応してしまうこともありますが、子どもの成長過程で必ず通る道だと大らかに構え、子どもの意思を後押ししていきましょう。
疲れたりイライラがたまったりすると、ストレスが子どもに向かってしまうことがあるかもしれません。そんな時は、夫婦や家族、周囲の人と支えあったり、行政や民間などの支援を活用したりしながら、子育てをしていきましょう。
落ち込んだり、イライラがたまったりした時のために、自分なりの対処法を見つけられると良いですね。
また、ひとりで悩みを抱え込まず、各健康づくりセンターの保健師や各区役所または行政センターの福祉事業所(家庭児童相談室)の相談員に相談するのもよいでしょう。