子どもが集まる場所に遊びに行くと、友達のおもちゃを取ってしまい、トラブルを起こして困っています。
友達のおもちゃを取ってしまう
2歳児にとっては、自然な行動です
2歳くらいの子どもは好奇心旺盛です。興味の広がりから、「見たい」「触りたい」「やってみたい」という気持ちでいっぱいです。2歳児はやりたい気持ちが優先されるため、子ども同士で遊んでいると、友達のおもちゃを取ってしまうことがあります。その行動は、まだ言葉で伝えることや、人の気持ちを考えることが上手に出来ないためで、自然な行動です。「貸して」「いいよ」が、大人の仲介に頼らず子ども自身の気持ちとして出来るようになるのは、5歳くらいからです。
行為は素早く止め、気持ちはフォローしよう
- おもちゃを取ろうとする手を瞬時に止めましょう。子どもは素早いですよね。大人もパッと素早く対応しましょう。その後、強い口調で叱る必要はありません。逆効果です。「これはダメよ」「これは違うよ」とわかりやすく、シンプルな言葉がけをしましょう。
- 取ってしまったおもちゃは、すぐに子どもから取り戻し、相手の子どもに返しましょう。その際、親が代わりに相手の子どもに謝り、見本となる姿を見せましょう。子どもに無理に謝らせる必要はありません。
- 「欲しかったね」「やりたかったね」と、おもちゃを取った子どもの気持ちに共感し、同じ物あるいは他の物で気持ちをフォローしてあげましょう。子どもにとって「気持ちを分かってもらえた」という体験を重ねることが大事です。
- ひとつのおもちゃを仲良く使うことが難しい年齢の子どもには、無理に貸し借りをさせず、同じようなおもちゃで遊んだり、他の遊びで気をそらせたりすることが効果的です。
注意をしても何度も繰り返す場合は
お友達が遊んでいるおもちゃを取る度に注意しても、何度も繰り返してしまう事もあります。そんな時は、ダメな行動ははっきりと注意しながら、「でも気持ちはわかるよ」と受け止めてあげること、その両方が大切です。
- ダメな行動は、はっきりと短い言葉で注意しましょう。長いお説教は逆効果です。
- 注意しても聞かないときには、子どもと一緒にその場から離れましょう。
- 言葉だけでなく、しっかり抱きしめるなど、からだ全体で対応しながら、子どもの気持ちに寄り添いましょう。
- 子どもが落ち着くまで、黙って待ちましょう。子ども自身、葛藤している最中で、その時間はとても大切です。「がまんしなさい」「あなたが悪いのよ」などの声かけは、逆効果なのでやめましょう。
2から3歳児は自己中心的なことが大きな特徴なので、人のために自分の気持ちをおさえて「がまんする」ことが難しい時期です。がまんできるようになるにも、練習が必要です。子どもは気持ちをわかってもらえて、受け止めてもらえると、落ち着いてがまんできるようになります。繰り返し、丁寧に教えていきましょう。
動画を見て、対応のポイントを知ろう!
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